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研究成果のご報告(第一報)

本研究グループは、健康な日本人男性において、日常的に体をよく動かし、座って過ごす時間が短い人ほど、精子のDNA損傷が少ないことを明らかにしました。本研究の成果は、生殖医療分野の英国の専門誌「Reproductive Biomedicine Online」において、2025年4月17日付で掲載されました(※)。

2021年9月から2022年12月にかけて、秋田県内の複数の事業所に勤務する20歳から39歳の男性を対象に、調査へのご協力をお願いしました。参加者には生活習慣に関するアンケートを実施し、ふだんの身体活動量と座っている時間を詳しく調査しました。また、精液を採取し、精子のDNA損傷の程度に加え、精子数や精子の運動率など一般的な精液検査も行いました。その結果、解析対象となった323名において、身体活動量が多い男性ほど精子のDNA損傷が少ない傾向が確認されました。身体活動量が最も多いグループでは、最も少ないグループに比べてDNA損傷が29%少ないことが分かりました。また、座っている時間が短い男性も、長時間座っている男性に比べて精子のDNA損傷が少ない傾向が見られましたが、身体活動量や座っている時間と一般的な精液検査(精子数や運動率等)との間には明らかな関連は見られませんでした。

なお、解析対象者の精液検査所見の分布は、過去に報告されている諸外国の健康な男性と同程度以上であり、身体活動量が最も少ないグループにおいても、実際の妊娠に影響を及ぼすようなレベルの低下は認められませんでした。

本研究は、秋田県内の事業所で働く男性の皆さまに多大なご協力いただき、実現したものです。日本においては、健康な男性の精子の質に関する研究は非常に限られており、本研究は、国内で初めて、健康な男性の身体活動量や座位時間と精子の質との関連を明らかにしました。プレコンセプションケア(妊娠前からの健康づくり)において、男性も積極的に身体を動かすことの重要性が示されたことから、今後、妊娠を希望するカップルへの生活習慣改善指導にも役立つことが期待されます。

 

(※)Hongxuan Li, Wen Hao, Eri Maeda, Yukiyo Kumazawa, Kazumasa Takahashi, Takashi Tanaka, Isao Yokota, Yukihiro Terada, Kyoko Nomura, Hiroshi Okada, Akiko Tamakoshi. Physical activity, sedentary time, and sperm DNA fragmentation index in healthy Japanese men. Reproductive BioMedicie Online. https://doi.org/10.1016/j.rbmo.2025.105015

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Department of Public Health,

Hokkaido University Faculty of Medicine,

Graduate School of Medicine,

School of Medicine

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